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言語の切り替えスイッチ

 バイリンガルやマルチリンガルの人は、脳の中に言語を切り替えるためのスイッチが存在すると言われています。日本語から外国語に切り替える時に電気のスイッチのようにパチっと切り替わるような感覚です。



日本人は既にバイリンガル?

 複数の言語を操ることができる人はどのように言語の選択を行っているのでしょうか。数人のマルチリンガルを調査してみたのですが、無意識に話す相手や場面·内容に応じて切り替えているそうです。彼ら曰く、日本人がタメ口と敬語を切り替えるのと同じ感覚で言語を切り替えていると言っていました。そう考えると日本人は既にバイリンガルであると言えるのかも知れません。



言語スイッチはすぐにできる?

 言語スイッチは学習を始めてすぐにできるものなのでしょうか。学習を始めてから脳がそれぞれの言語を識別できるようになるまで脳の中に識別できる単語とできない単語が存在し、1つの文章の中に2つの言語が混ざることがあります。そんな時も脳は着々と言語の住み分け作業を進めてくれています。私の感覚ですが外国語を大人になってから習得する場合、その言語を一定以上学習した時に言語スイッチがうっすらと現れてくるような感覚があります。しかし、この時はまだ言語の切り替えがスムーズに行く時と行かない時の両方がありました。学習を継続していくうちに言語スイッチの切り替えが徐々にスムーズになっていくようです。



言語の切り替えスイッチはどこにある?

 言語の切り替えスイッチが大脳基底核の左側の尾状核にあるのではないかということをイギリス·ドイツ·日本の研究チームが突き止めました。この実験は英語·ドイツ語バイリンガルと英語·日本語バイリンガルの人達に2つの単語を「違う言葉」、「違う意味」、「似たような意味」などの組み合わせで見せた時の脳の動きを観察しました。その際に、左側の尾状核の活動が活発になったことでこの場所に言語の切り替えスイッチが存在しているのではないかということがわかったそうです。



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学生時代は英語が一番の苦手教科だったにも関わらず、とある出来事がきっかけとなり言語の魅力に取り憑かれる。現在は、子供から大人まで言語の指導にあたりつつ、自身も数カ国語を学ぶ日々を過ごす。